「期待してます」 「ああ」 ……笑った。 辻村くんが。 チームメイトに。 私は、それが本当に嬉しくて。 「……がんばれ」 思わず、そう呟いていた。 がんばれ。 ……うちだって藤桜にだって負けないくらいいいチームだって、佐竹くんに見せつけてあげればいい。 ────ピィーーッ。 耳に心地いいホイッスルの澄んだ音が響く。 「はじまったね」 後半はきっとちゃんと、いつものうちのサッカーをしてくれる。 そう、信じてる。