「変わり過ぎじゃない!?」



私の知っている辻村くんはもっと、こう、明るくて、いつも笑顔で、爽やかで。



いつだってクラスの中心にいるような男の子だった。



こんな、冷たくてぶっきらぼうな言葉をつかうようなイメージはない。



背だって、どちらかというとあんまり大きくなくて小柄なイメージだったのに。



当たり前だけど、声変わりもして声も違うし……。



同じ人のはずなのに、まるで初対面の人みたい。



「変わった、って。それを言うなら長谷川も相当だろ」


「そ、そんなことないよ」



まさかあの辻村くんが私なんかのことを覚えていたことに今更ながらびっくりしつつ、そう返した。