「光、こんな時にまで、

芝居をしないで・・・」


「これが芝居だと?」


「・・・だって」

・・・だって、

光源氏が恋多き男。

妖艶で、魅力的な容姿。

どんな女も放っておかない。

・・・

彼女だってたくさんいるはず…

私なんか、

ただの女子高生で、

容姿だって普通だし、

頭だって悪いし、いい所なんて、

何一つない。

・・・

「私がこれほどまでに、

心を奪われたのは、そなたが初めてだ」


「・・・うそ」


「うそではない。

そなたが空から落ちてきたあの日から、

私の心の中には、

そなたしか映らない・・・」


「そんなのただの口説き文句でしょう?」