「あ、あの。そんな事より、

こんな所でいるような方じゃ

ありませんよね?」

私の問いかけに、

シーッと人差し指を立てた。

・・・

・・・??

「源氏の所へ行く途中、

そなたが目に入った。

男姿より、女姿の方が、

よく似合ってるではないか」


「・・・?!」


女ってバレテる?!

「そなた、女であろう?

心配するな、他言はせぬ。

しかし、あの時すぐにわかったぞ。

男があんな泣き方はせぬ」


・・・そうですよね。

苦笑いしか出ない。

・・・

「私は後から帰りますので、

帝様はどうぞ、お先に光の元へ」



「・・いや。

今日は大事な話があって来たのだ。

・・・そなたの事で」

・・・へ?