そう言った私の目からは、

大粒の涙がこぼれた。

・・・

それでも必死に笑顔を作り、

最後の言葉を告げた。


「さようなら」

・・・

その言葉と共に、

最後の口づけを交わす。

・・・

一瞬の事に、

光は動揺したのか、

身動き一つせず、

私の口づけを受け入れた。

・・・

私は、

逃げる様に、

その場から立ち去った。

・・・

少しお腹が痛んだのは、

お腹の赤ちゃんが、

別れを惜しんだからなのかもしれない。