「誰から聞いたのかと言う顔だな?」

「・・・」

私は口を真一文字に閉じた。

その顔を見て、

光は優しく微笑む。

・・・

月明かりに照らされた光の顔は、

より一層輝いて見えた。

だからか・・・

私の心臓は一気に鼓動を早める。

・・・

「そなたは、

私の体しか知らぬはず・・・

そう信じていた…

昨日、お菊から聞いた。

朱音はまだ、私を一筋に想っていると。

あえて、お腹の赤子の事には触れなかったが、

そのことを聞いて、

朱音のお腹の子は、きっと・・・

私の子だと、確信した」


「私の旦那様は、

帝様です・・・

このお腹の子は、神の子・・・

帝様がそう言いました・・・

だから、光の子じゃない・・・」

私はお腹を優しく包み込んだ。