「私と共に、逃げるか?」



・・・


耳元で囁かれた声。


・・・


でも私は首を左右に振った。


・・・


「私は逃げません…」



「ここにいれば、苦しむかもしれぬ・・・


愛する朱音を苦しめる事も、


そのお腹の子は私の大事な子。子供も、


私の手で守りたい・・・」



私は振り返った・・・

お腹の子が帝の子じゃないと知ってるのは、

私と、帝、そしてお菊だけ。

なぜ知ってるの?