不機嫌な私を連れ、

光は屋敷を案内する。

・・・

しかし、大きな屋敷だ。

慣れるまで、

迷子になりそうだ。

暇な時は探索に出よう。

・・・

「あ、お菊、今日からしばらく、

こちらで暮らすことになった、

…朱・・里。そう朱里だ。

身の回りの世話を任せるぞ?」

・・・

「かしこまりました、

源氏の君様」

そう言って微笑んだお菊。

とっても愛らしい顔で、

まだ幼い。

・・・

もしかすると、

私より、年下かもしれない。

・・・

「よろしくお願いします」

そう言って頭を下げると、

お菊は顔を赤らめた。

・・・

やっぱり、私は男・・・よね。