私は思わず、あまりの美しさに目を見張った。


漆黒の艶のある髪。

アーモンド形の目。

輝きを放つ白い肌。

ローズピンク色の頬。

薄いけれどどこか色っぽい唇。


でも何より美しいのは、瞳の色。


透き通るグレーなのに、なんとなく青や緑がちらついている。

まるでダイヤにサファイアとエメラルドの雫を閉じ込めたみたい。


私が見とれていると、


「早くしてよ。後ろ詰まってるから」


美少女に言われ、現実に引き戻された。


「あ…ごめんね。あとありがとう。」


私は走って自分のいた場所に戻った。