―次の日―

家を出ると、昨日とは違って侑はいなかった。


テストも終わって部活の朝練が始まったんだろう。


1人で歩いて学校へ向かった。


…侑にはどんな顔をして会えばいいんだろ…。


そんなことを考えながら。


「あっ。葵~~!」


---ドキッ


学校の校門のところで後ろから璃音の声がした。


「おはよ~っ。」


「…お、おはよ~。」


…気まずい……。


私だけだけど………。


璃音は私の顔を覗き込んできた。


「…あれ?葵、なんか目が腫れてるよ?しかも、ちょっと赤いし……。大丈夫??」


ヤッバ…。


ちゃんと冷やしてきたつもりだったのに…。


「あ…ちょっと、寝不足でさっ。」


なんて言ってその場をしのいだ。