after rain 〜虹を待ちつづけて〜

「香坂くん、いつも…私が辛いときにそばにいてくれてありがとう。」


突然私にお礼を言われた香坂くんはまた少し驚いていた。


「…どうしたの?突然……。」


なんて聞かれたけど、私は話を続けた。


「香坂くんがいてくれたから私は今こうしていられるんだよ。」


お礼を言いたかった。


だけど、本題はそれじゃないんだ。


少し言葉が詰まって、無言で香坂くんを見ると、香坂くんは何かわかっているような複雑そうな表情をしていた。


私の態度でわかっちゃったのかな…。