「……葵、俺今日ずっと…。」


「ね、侑。」


私は侑が何かを言おうとしたのを遮った。


「……？」


「昨日は、ごめんね。つい怒っちゃって…。」


私は笑顔を見せた。


「過ぎたことだもんね。」


「…葵……。」


侑は少しやりきれないような表情をしながらも言った。


「…俺がホント悪かったんだ。葵の気持ちなんて何も考えずに……。」


「だから、もう過ぎた話でしょ。」


私は話を変えた。


「そんなことよりね、侑に報告したいことがあるんだ。」


これが、私の決めた決断。


「私、香坂くんと付き合うことになったんだ－－－…」


これが、みんなが幸せになれるはずだから。