あの日、香坂くんに告白をされたものの、私は返事ができなかったし、香坂くんも何もなかったかのように接してくれるおかげで私たちの関係は何も変わっていない。


「どこ行く?」


「う~ん…とりあえず何か食べない?お腹空いた!」


「じゃあ、そこにでも入るか。」


と、私たちは適当に目の前にあった2年1組のお好み焼き屋に入った。


「お好み焼き2つください。」


席に着いて注文をする。


「…あれ?香坂と天野ちゃん!」


隣の席からそんな声が聞こえた。


「あ、小柳先輩。こんにちは。」


「こんにちは。」


「よう!」


小柳先輩はバスケ部の部長。


小柳先輩は友達と思われる男子生徒と2人でいた。


「何?2人で校内デート?」


「違いますよっ。」


否定する。


「でも、2人って仲いいよな。」


そうかな…。


「お待たせしましたぁ。」


お好み焼きが来た。


「食った食った…。小柳、そろそろ出ようぜ。」


「おう、そうだな。じゃあな、お2人さん。」


そうして先輩たちは去って行った。