「ばかぁっ!」

素奈多は、いやいやをしてソファにつっぷした。


クランは、肩をふるわせている少女の頭を撫でようと、そっと手をのばした。

手の先が素奈多の髪の毛に触れる直前に思いとどまって、きゅっと拳を握りしめる。


クランは、素奈多に触れるのをやめ、すっと立ち上がってキッチンに向かった。