夜の遊園地には、カップルが溢れていた。

絶叫マシンで文字通り大絶叫した花南の手を引いて、クランは笑いながらアトラクションの階段を下りた。

「ははは~。花南、すげぇ顔~」

冷や汗を拭いながら、花南は息も絶え絶えに言い返す。

「もう。女の子にそんなこと言うから、素奈多もへそ曲げちゃうのよ」

クランは花南の表情をのぞき込んだ。