「ないないないない。どっちかってゆーと、最悪って感じ?」

ショーウインドウの前からスタスタと歩き出して、素奈多は「最悪」のところに力を入れた。

「そうかなぁ?」

花南は、先を行く素奈多の後を追いかける。

ぴたりと足を止めて、素奈多は海より深いため息をついた。

「はぁ~。本物の先輩に会いたいなぁ~」