頂上に差し掛かったとき、俺は柚梨にキスをした。


…我ながら、ロマンチストだと思う。


そっと軽く触れただけのキス。


それでも、柚梨の顔は真っ赤だった。


「も、もぉっ!」


「好きだよ、柚梨」


「っっ!///」


「これ。…ホワイトデーのお返し」


そう言ってようやく渡せた小包。


「え?私に?」


「あぁ」


「開けても、いい?」


「うん」