「美咲?…あぁ、塚原か」


「う、うん」


「あいつならもうとっくに部活行ったけど」


「みたい、だね。あ、ありがとう」


それだけ言うと、私はそこから走り去った。


思わず部室に入ってしまう。


「あ?何だ、白川まだいたのか?もう、こっちは大丈夫だから帰っていいんだぞ?」


そんなことを言われたが、まったく耳に入らなかった。


―――ドキドキしてる。


何、これ?


何でこんなにドキドキするの?


「白川?顔が赤いけど、どうした?」