―― 披露が終わり、礼を告げられて二人で庭園をあとにした 手を繋ぎ、琴を絶賛してくれたため嬉しくなった十六夜は天堂に密着して歩く 「相変わらず上手かったな」 「そんな、ありがとうございます。ずっとしてないから不安だったのですが」 恥ずかしそうに笑う十六夜の頭を撫でた天堂の前に現れたのは…… 「十六夜殿っ!」 覚えのある声 少し先から十六夜を呼び、小走りに近寄ってくる愁穂だった