「ねぇ、今どこに向かってるの?」

「倉庫」

俺が、そう言うと愛莉の足が止まった。

「鬼龍の?」

「他にどこがあんだよ」

やっぱいやか…?

「喧嘩売りに行くようなもんでしょ」

「大丈夫だ。お前の正体知ってるの幹部以上しか知らねぇから。それに、バレてたとしても誰もお前に喧嘩なんか売らねぇし、逆に喜ぶんじゃね」

「はぁ!?なんでよ!

私は暴走族の敵みたいなもんだよ?」

「でも、卑怯な族しか倒さねぇだろ?」