「愛莉は、いい子だね」 そう言って、私の頭を撫でてきた。 「あっ、あと俺の事は大翔って呼んでね」 「…うん」 呼ぶつもりなんてない…。 呼びたくもない…こんな奴の名前なんて。 「じゃ、試しに一回呼んでみて」 「えっ?」 「いや、なの?」 声を低くし言った。 「ひろ、と…」 「フフッ(笑)。よく出来ました。じゃ、俺は用事があるから。 また後でね愛莉」 そう言って病室を出て行った。