自分でも驚くことに
今でも好きだ。
凄く。
だけど、
気持ちの形は変わったと思う。
小さくなったとかじゃない。
だけど、直線的に好きだ、と思っていたのは、
今は、なんていうか…。
加藤のことを、第一に考えたいと思うようになっていて。
このままいつか。
俺には出来るんだろうか。
加藤以上に、好きな人。
それとも、
俺が加藤のこと好きって気持ちよりも
大きく俺のことを好きって思ってくれる人が現れるとか。
自分で考えて苦笑した。
無理だよ。
絶対、そんな奴いない。
まぁ、環境が変われば
きっと、俺も変わる。
少しずつ少しずつ、加藤への気持ちを消化できてるから。
この調子だ、きっと。
「ごちそうさま」
「え?もう食べたの?あ、もうこんな時間なんだ」
相変わらずマシンガントークを飛ばしていた姉に苦笑してから立ち上がる。
頑張れ、俺。
「ゆーいち」
「ん?」
「大丈夫よ、あんたなら。
絶対、大丈夫」