「おはよう、一樹。
もう出来たんだって?」
"どうせたいした事は無いから
早くやり直しを命じて
プライドをズタズタに
してやりたい"
そんな意味を含んだ笑顔で
俺をわざわざ出迎えてくれた
福原さん。
福原さん、どSだからなぁ。
これまで何人の新人を
潰してきたんだろうか。
「とりあえず、3つ、
試作を作ったんですが
俺はそのうちの1つを
ダントツで推します。」
むしろ他の奴は
福原さんがいくつか作れって
いうから、数稼ぎに作った
手抜き品。
「まぁ詳しい話は
僕の部屋で聞くよ。」
そう言って歩き出した
福原さんの後を
この間ユウと買いに行った
新しいスーツで追いかけた。