「え……?」


「って、白鳴ちゃんには関係ないことなのに、何言ってるんだろうね。」


クスクスとわらう沖田。


沖田が笑ってると、自然とこっちまでほろぶ。


「で、あのあと大丈夫だった?」


「………あ。」


どうやら沖田はずっと、白鳴のことを気にかけていたようだ。


「……はい。」


「にしても、やっぱり剣の道も芸の道も厳しいことには変わりないからね。」


どこか遠くを見つめる沖田。


その目には何が映っているのだろうか……。


聞くところによると、浪士組はお尋ね者となっている武市や龍馬達を捕らえることを上から命じられて、大変なことになっていると聞いていた。


武市達が捕まらなければ、沖田達はいなくなってしまう可能性だってあるのだ。


「……うん?どうかしたの?」


じっと沖田の横顔を見ていたら、不意に沖田が振り向いた。


慌てて顔を逸らす白鳴。


「いいえ、なんでもありません!あの時は、本当すみませんでした……!」


白鳴はもう一度沖田に頭を下げた。


「いいよ、べつに気にしてないから。それよりも、今暇?」


「え?」


「この近くに甘味屋が、絶品だって話しを聞いたから、君も一緒にどうかなって思って。」


「え……?フフフフ…!」


「あ、笑うなんて酷いな~~。そこの店、評判がいいので有名なんだよ?」


ふて腐れた子供のようにいう沖田。


「付き合わせていただきます。」


「うん。じゃあ行こうか。」


「はい。」


白鳴は沖田と共に、その場所へと向かった。








「……ごちそうさま。」


「美味しかったね。」


沖田が言っていたように、ここの店のお菓子は本当に美味しいものであった。


「あ、そろそろ行かないと…。」


「ああ、そうだったね。使いの途中とか言ってたよね。送って行かなくても大丈夫?」


「はい、すぐ近くですから。私より沖田さんの方が心配です。こんなところ誰かに見られたら、大変なんじゃ……。」


「そんなこと君が、気にしなくていいよ。見つかったら言うまでだから。」


「なにを……ですか?」


「それは秘密。それに君は、僕を怖がらないから……。」


「え……?」


「さあ、お帰り。遅くなると、座長さん達にまた怒られちゃうよ。」


「あ、はい。じゃあまた。」


「白鳴ちゃん。」


「なんですか?」