「君は浪士組を含め、他からも狙われている!もし、君が小娘ごときに捕まれば、君が目指しているものは、夢と化に消えてしまうだろう!!」


「……っ!」


「それと高杉君!!君は連れ出しておいて小娘一人面倒見れんようでは、まだまだだな!兵を率いて行けば、逆に小娘の立場が危うくなるだけだ!あの娘は私達のことは何も知らん!!そう、慌てずとも……何の手がかりもないと分かれば、すぐに解放されるだろう……!」


「……くっ!」


全てが大久保の言う通りだ。ここで、大騒動してしまえば、返って白鳴の身を危険に晒すだけだ。


だが、ここで黙ってじっとしてなんていられない!早く白鳴を捜さなければ……!


大久保もそんな龍馬達のことは分かっていた。それでいてため息を漏らす。


たがらこそ、ここは冷静に判断をしなければならないのだ。


「……とにかく、そこに座りたまえ。冷静に話せるものでも、それでは話しは出来ん。」


すごすごとそれぞれの場所に座り直す。


「とにかく、彼女の居場所を確認するほいが先だろう。居場所が分からなければ、助けようがないからね。」


桂の言うことも最もだ。まずは白鳴の居場所を特定したほうが動きやすい。


「彼女は男装をしている、捕まったのなら、役所か浪士組の可能性が高いな。以蔵、お前が行け。彼女を見つけたら、迷わず連れてこい。」


「承知。」


「一応、遊郭の方も調べてみないとね。私が兵達に知らせて来よう。」


「その必要はない。遊郭ならば、我ら薩摩の方が近い。容易く調べられるだろう。【岡田】君、探すついでに薩摩に寄り、私の命を伝えよ。『男なまりの小娘を捜しだせとな。それと隊を二つに分け、浪士組班と遊郭班に別れて捜索せよ。』と伝えておけ。我ら薩摩班の捜索隊は優秀だからな。」


得意げに鼻で笑う大久保。薩摩藩が動くとなれば、こんな良いことはない。すぐに見つけ出せるだろう。


「……承知。では、行って参ります。」


「頼んだぞ以蔵!」


龍馬達に見送られ、以蔵は出て行った。









浪士組の屯所へ連れて来られた白鳴は、辺りを見渡していた。


前も一度来たことがあるが、まさかこんな形でまた来るとは思ってもみなかった。


隊士を解散させると、男の子について歩いて行く。すると、前から男が二人やって来る。一人は知らない人だが、もう一人はあの永倉のようだ。