そんなコクリュウの体に馬乗りになり、胸ぐらを掴むハクリュウは、部屋の空気が振動するほどの重低音をコクリュウに浴びせた。


「ヤヨイはどこぞ!!!」


ハクリュウの緊迫感とは正反対の、虚ろな瞳を泳がせて、コクリュウは呟く。


「コウリュウ様に、真実を・・・。」


「おのれ!コクリュウ答えぬか!
ヤヨイはどこぞ?」


「コウリュウ様に、真実を・・・。」


「コクリュウ!!!」


ハクリュウは手を離しカッと見開いた瞳だけで、ミシっと床にヒビが入るほどの圧力を、コクリュウに加えた。


「はぅっ・・・。」


見えない空気の束で押さえ込まれ、息ができないコクリュウは、苦しそうに顔を歪める。


「答えよコクリュウ!!!」


ハクリュウは尚もコクリュウに圧を加え続ける。


「くっ・・・。」


骨が軋み、コクリュウは苦痛な声を上げた。


「ハクリュウ様!
コクリュウ様が、死んでしまいます!」


止めに入ったのは、イオリであった。