珍しくヤヨイは、ハクリュウを急かしていた。

「早く早くハクリュウ!」

「分かってるよ。」

ハクリュウの袖を引っ張って、表へと急ぐ。

「早くしないと大変なことになっちゃうよ!
もしかして、もう遅いかも!」

「知ってるってば。」

ヤヨイが何をそんなに急いでいるのかと言うと・・・

「エミやシキが、おばあちゃんになっちゃうよ!」

というものだった。

天界での騒動が一段落して、やっと叶う人間界行きである。

キサラギを見て、リョクを見たヤヨイに、想像できないはずがない。
エミたちの姿を・・・。