「ううん、違うの。
そういう事を言いたかったんじゃないから!
ただ私は、約束を守って母様を愛し続けてる父様がすごいなって・・・。
そう・・・思っただけ。」


リョクの言葉に、少しだけ部屋の中は静かになった。


「私も約束いたします。
リョク様をずっとお守り致します。」


コクリュウの真剣な瞳が、リョクを見つめた。


「愛してはくれないの?」


「う・・・。
それは・・・今暫くお時間を・・・。」


間髪いれずにハクリュウが言う。


「真面目だな。」


そしてコウリュウ。


「真面目すぎる。」


ヤヨイとイオリは顔を見合わせてから、頬をふくらませたリョクの方を見て吹き出す。


白い豪奢な部屋の中は、和やかで温かい笑いに満たされるのであった。


ー完ー