「か・・・叶わない・・・事もない・・・訳ではない・・・かもしれない、かも・・・?」
悪意はない。
咄嗟に口をついて出てしまった、コクリュウの台詞である。
最後は質問口調にまでなって、言っている本人も訳が分からない、シドロモドロの体たらく状態であった。
『この状況じゃ、リョク様を連れて来れないなんて、言えないじゃないか。
でも嘘も言えないし。』
コクリュウの心の中の葛藤を言葉にすると、こうなるのである。
「コクリュウ様?
それは、リョク様をお連れできる、という事ですか?
できない、という事ですか?」
上目遣いで、コクリュウを見上げるイオリは、怪訝そうな表情で次の言葉を待っている。
「で・・・できない・・・事もない・・・かもしれない・・・かな?」
目を泳がせながら、コクリュウは冷や汗をかく寸前で、イオリにあやふやな答えを返した。
「もう!コクリュウ様!
ハッキリ致して下さいませ!
そのお答えでは、どちらなのか分かりません!」
痺れを切らしたイオリは、コクリュウに詰め寄った。
悪意はない。
咄嗟に口をついて出てしまった、コクリュウの台詞である。
最後は質問口調にまでなって、言っている本人も訳が分からない、シドロモドロの体たらく状態であった。
『この状況じゃ、リョク様を連れて来れないなんて、言えないじゃないか。
でも嘘も言えないし。』
コクリュウの心の中の葛藤を言葉にすると、こうなるのである。
「コクリュウ様?
それは、リョク様をお連れできる、という事ですか?
できない、という事ですか?」
上目遣いで、コクリュウを見上げるイオリは、怪訝そうな表情で次の言葉を待っている。
「で・・・できない・・・事もない・・・かもしれない・・・かな?」
目を泳がせながら、コクリュウは冷や汗をかく寸前で、イオリにあやふやな答えを返した。
「もう!コクリュウ様!
ハッキリ致して下さいませ!
そのお答えでは、どちらなのか分かりません!」
痺れを切らしたイオリは、コクリュウに詰め寄った。


