カツン……カツン…… それまでよりもゆっくりとしたスピードで坂道を登る。 必需品を失った手は急速に冷えていった。 坂を登りきる頃には、すっかり凍ってかじかんでいる。 それでも、私の心は温度を失うことは無く、歩くスピードも速まることはなかった。