空から舞い降りた天使

今日で学校で逢うのは最後。



あかねは、そう思いながら、体育館に向かう。





体育館の扉をあけると、そこには、スーツをきた、山下がたっていた。



スーツ姿を見るのは初めてで、やたらと大人な男性に見えてかっこいい。




「ようこそ、二人の体育館に〜。」



山下は少し首を横にかたむけ、微笑む。



「先生、私、今日で卒業です。」



「そうだね、卒業だね。
あかねが居ないと寂しいよ。」



「先生、私、卒業しても、先生と一緒にいたいねん。」



「わかってるよ。
これからは、堂々とデートもできる。
あかねは、本当は甘えただから、これからは、手だって繋げるよ。
僕がいるよ。」




あかねは溢れでる涙を押さえることが、できない。




「はい、これ、卒業おめでとう。」




山下は抱えきれないほどの、ピンク一色の薔薇を渡す。



「こんなにたっくさん〜
ありがとう。」




あかねは、山下の胸に飛び込み




「先生、好きっ。」




山下はあかねを強く抱き締めて




「好きだよ、あかね。」