「おはようございます。」


次から次へと、生徒たちが通り過ぎていく。



背中に痛い視線を感じて。


後ろにたっていたのは、
早崎あかね。



「先生、おはようございます。先生ってよく考えてみたら、あたしらと年、あんまり、かわらへんね。」



「早崎さん、急に何?」



「あ、あ、そう思っただけやし。」



何、何?早崎さんのこの態度。



「先生、年下の彼がいたりなんかして〜?年下の彼がいたら、いつまでも若くおれるん、ちがうの?」



「年下ね、あ、いいかもね。すっかりおばさんだし、あはは、若くなれるかな?」


何いってるんだか、アタシ。



「もう十分、先生は若いし、綺麗やで。」



「早崎さんにそんな事言われたら、先生、嬉しい。」


痛い、この子の視線が突き刺さってる。



アタシの事、恨んでるの?