空から舞い降りた天使

「昨日な、1日考えたんやけど、おまえとは、これからも家族付き合いしていくわけやから、やっぱり、ちゃんといわなきゃあな、と思って。」



「せんぱい、もう、わかってるから、言わなくていいよ。」



ゆみの綺麗な瞳に涙がたまっていく。



「ごめんな。俺には彼女がいて、おまえのことは、妹みたいなもんで、好きや嫌いや考えたこともないんや。」




ゆみは、精一杯で…



「ずっと…わかってたの。妹みたいな感情しかないって。
せんぱい、私、わかってるよ。
でも、もうすぐ卒業で、逢えなくなるから。
せんぱい、遠くにいってしまうから。」



ゆみの涙が頬にとりとめもなく、流れ落ちる。




「ごめんよ。」



隼人は泣いている、ゆみの頭をぽんぽんと軽くたたく。