空から舞い降りた天使

ひたすら待つ、ゆみの頭の上に銀色の雪が落ちてくる。



雪は隼人の制服にもあたっては、溶けてゆく。





背の高い隼人は、少し身体をかがめ、ポケットに手をいれて、現れた。




うぅ〜さむっ。





「隼人せんぱ〜い。
遅いよ。」



「ゆみ、あれから、待ってたん?」



「…うん。」




ゆみがガタガタと震え




「ゆみ、何もこんな寒い日に、外でまっとかなくても、ええのに。」




「隼人せんぱ〜い、早くに帰ってくると思ったから。」



「寒いやろっ、ゆみ、うちにくるか?」



「いいの?」



「いいもなんも、暖ったかくしないとな。」




「隼人せんぱいのお家、久しぶりだね。」




待っててよかった。


せんぱいと一緒にいたら



ドキドキして…




隼人せんぱいの、ちょっと
した仕草にも、ドキドキが
とまらない。





髪の毛を触るクセも好き。

長い指も、長い足も好き。

優しい声も、優しい笑顔も

昔から好き。