「遅くなって、ごめん。」


「うん。」



「じゃあ、乗って。
少しさむいけど、夜景見にいこうか?」




「うん。夜景、男の人と見るの初めて。」




くねくねした道をどんどん、上にあがっていく。




学校の外で初めて逢う二人。




「今日は強引だったかな?」



「先生、私服に着替えてきたらよかった」


「あっ、突然だったから、ごめん。」



あかねは、助手席から、はじめてみる、山下の横顔に、ハンドルを握る大人の男性にドキドキしている。





「もうすぐ、着くよ。」




車をゆっくりと、止める。