「隼人、おまえな、最近付き合いわるいんちゃう?」


隼人の親友、浅田和樹が、教科書をかたずけながら、話かける。



「な〜んにもないで。おまえこそ、一美とデートばっかりしてるやん。」



「隼人、とにかくな、ややこしい女はあかんで。おまえ、前の彼女の時も、わかれるん、たいへんやってんから。」



「はい、はい、わかっていますよ、和樹様。今、彼女おらへんし。」



「おまえの場合、おまえが、彼女ほしくなくても、相手から寄ってくるんが、うらやましい。」



「じゃあ、俺、一美がまってるから、いくわな。」



「おぅ、一美ちゃんによろしくなぁ。」



「ほんじゃあね〜」



そういう、和樹こそ、おれから見ても、かなりの綺麗顔。
あいつがもてないわけがない。