お兄ちゃんに近寄った




酸素マスクを着けていて、呼吸をするのが精一杯の様子




ピッ ピッ




僕の隣には無機質な音が鳴り続く…





「はぁ…蒼…?」





お兄ちゃんは目を開けた




「お兄ちゃん…どうして…」





僕は必死にこらえていた涙がまた、出てきた




「俺は…病と共に生まれてきたんだ…生きる時間に限りがあったんだよ。それでも俺は必死に生きたかっ…た」




お願い




「そんな…お願いだよ、嘘だって言ってよ!なんかのテレビ番組でドッキリ大作戦だって…言ってよ!」


「………」

神様、



「そうだ!また星を見ようよ、二人で…」



これは幻だと言ってください……