「………そろそろ、行こっか」 「えー、もうちょっとキスしようよ〜」 「そんな気分じゃないから。」 紫月とますます距離が離れてる気がする。 でも、これで良かったんだよね。 朱翔なら、きっと愛してくれる。 「早く行こう!」 「えぇ、行ってきます。」 私は、ちょっとしたモヤモヤを心に残しながら、家を出た。 ―――傷ついた心は、どんどん深くなっていく。