「現役でやってた頃の方が上手かったよ」 「私が最後に翼のピアノ聞いたの小学生のときだもん。その時よりは全然上手くなった」 そうか、確かに小学生のときよりは上手くなっただろう。 でも、一番弾けるときの真音に聞かせられなかったのが少し悔しかった。 「…私も、がんばらなくちゃなぁ」 そう言って、真音は視線を窓の方へと移した。