ー… 「……」 翌日、小さなオフィスにはどんよりとしたオーラをまとい仕事をする私がいた。 「稲瀬、テンション低くねぇ?」 「最近機嫌良いと思ってたんだけどなー」 「……」 その理由は、もちろん昨日のことで。 『でも遊びでもこんなオバさんのどこがいいんだろ』 『あ、お金とか?』 (…あぁ…また思い出してる…) 昨夜から考えないようにしては考えて、落ち込んで…の繰り返し。もう何度溜息をついただろう。