「美紀はZEROの研修生だよ」
雪斗くんは無表情にお美しいお顔でみんなに告げる。
「.....え」
「「「ええええー!!?」」」
私が叫ぶよりも早く、叫ぶ生徒達。
おっおう。
叫びたいのは私なのに。
「まじか!!どーりで美少年だと....」
「すっげー情報じゃん!!まだ、マスコミ知らないんじゃね?」
ざわざわと騒がしい教室。
芸能科と言えど、男子校。
イケメンと言えど、立派な男児。
「.....っ」
パワフル.....
「森園の名前って芸名?『美紀』って女っぽくない?」
「事務所もZEROと一緒ですか〜?」
「前はどこ通ってたの〜?」
訳がわからずフリーズする私に飛び交う数多の質問。
「美紀は僕たちと同じ事務所で....」
このあと、フリーズする私の代わりに雪斗くんが全て質問に答えたことは言うまでもない。



