俺は体育館裏の会話を聞きたくなくて、三年生の校舎の方から遠回りして学校を出た。 俺、桃花と両思いだって心のどこかで凌太を見下してたのかもな。 ずっと一緒にいたから。 勘違いしてたんだ。 「バッカみてー」 俺は小さく呟いた。 目を閉じても、桃花の顔が思い出せない。 「俺の恋…終わったな」 俺は滲んだ涙を制服の袖で拭った。