凌くんが去ったあと、
私は床にしゃがんで泣いた。


がちゃ

『ぐす、あ、凌くん私は大丈夫だよ?』

と、振り向こうとした。


どうして、私の前に現れるの?
蓮。


『なあ…、さっき言ってたこと本当?』

『な、なんのこと?』

『俺のことが忘れられないって話。』

『ん?私そんなこと言ってたっけ?』

『ふーん、嘘つくんだ。』

絶対にばれたらいけないの。

今更好きって言って何の意味があるっていうの?




『嘘なんかついてないけど…』

『嘘だ、俺聞こえたもん。』

『気のせいじゃない?』

ドンッ

『言えねぇならまた激しいキスでもしてやる。』

やめてよ。
またキスされたらバカな私は期待してしまうの。


『嫌だ。好きでもないのに簡単にキスしないで!
蓮は何にも思ってないかもしれないけど、
図々しい私は期待してしまうの。

いい加減、私に忘れさせて?』