「翼………ちょっと、話があるの……。」



「なに?」




もう、覚悟はできてるよ。




「翼………。翼は海荷のことが好きなんでしょ?だからね、あたしのことを


見てくれることはないでしょ?

あたしと繋がっている鎖を外してあげる。」


翼は驚いていた。
そりゃそうだよね。  


急に言われたんだから。

「どういう意味?」


「そのまんま、別れよ?」


翼はなぜか、あたしを見て


真剣な顔で

「分かった。でもさ、俺、ちゃんと








律華のこと好きだったよ。

今まで、ありがとう。」


翼はなぜか、お礼を言って



その場を去った。



最後の最後まで、カッコイいこと

言い過ぎだよ。


あたしは嫌いになったんじゃない。









好きだから、バイバイしたの。 



幸せを願って。 




あたしは今までで一番綺麗な 








涙を流した。


end……