他愛のないことでいいから。
今日あった楽しかったこと、悲しかったこと、悩みや、将来のこと。
たくさん語り尽くしても語り尽くせない。
片想いのくせに
君と寄り添える未来を夢見てる。
図々しいかな。
相沢を守りたい。
相沢の笑顔を、心を。
君を傷つけようとする、すべてのものから。
「俺、もうそろそろ帰るわ」
仁がテーブルに広げていた参考書とノートを片付けはじめた。
「え?もう帰るのか?」
「うん。わりぃ。じゃあ明日な」
申し訳なさそうにしながらもさっそうと仁が帰って行った。
向かい側にいる相沢と目が合う。
「帰っちまったな……」
『う、うん……』
「まだ勉強してく?」
『うん』



