………いた。

体育館を出てすぐのところに相沢は立ちすくんでいた。



「あーいーざーわッ」


『!?』



声をかけるとビックリしたように目を丸くする。

まるで『なんで居るの?』って言いたげな顔で。



「んーとね、気になったから追いかけて来ちゃった」


『…………』



んー。

そう言ったら笑ってくれると思ったんだけどな。


予想は外れた。微妙な顔。

笑えてないよ、相沢。



「座ろうよ。せっかくサボってんだから」



渡り廊下の隅に座り込むと彼女も遠慮がちに隣へ腰をおろした。