だからかな……。
『優夜ちゃん……?』
あの時、保健室で。
突然に、声が出なくなった。
……神様が私に罰をあたえたんだと思った。
お前のその声が、
妹の優花を殺したんだって。
だから声を失ったんだって。
でも、そんなことぐらいで許されるとは思っていなかった。
『俺たちは優花ちゃんのために生きよう。幸せには触れず、不幸のまま生きるんだ』
その仁くんとの約束は、私の生きる意味だった。
幸せにはならない。
笑わず、幸せとは無縁な、
不幸な人生を歩んでいく。
優花のために。
そう、心に誓った。
ーーでも、私は、君に出会ってしまった。