そして昼休み。



「冬樹たちどうなってんの?」


「……どうってなにが?」


「だからぁ、付き合ってるのかって話だよ」



みんなが各々、話したりはしゃいだりして過ごす昼休みに俺と仁は教室の後ろの方で座り込んでいた。


……相沢と優花ちゃんはクラスの女子たちと何やら楽しそうな雰囲気で話している。



「付き合ってないけど……」


「なんで!?絶対にふたり両想いじゃん!!」


「……ッそんなのわかんねーだろっ」


「なんでわかんねーの!?冬樹んの鈍感!バカ!アホ!変態!」


「……最後のは違うだろ」



本当はうすうす感じているんだ。

わかってる。

そんなに鈍感じゃない。


……だけど、伝えてもいいのかな。


もう、伝えてもいいのか?


伝える気満々で病室に行ったあの日、相沢の記憶がないことがわかって、伝えるタイミングを失って、ずるずるしているのはわかってる。


だけど、順調に来てるだけに、少しの変化で壊したくないんだ。


相沢が笑えているこの環境と関係を。