俺は無心になって教室を出た。


廊下を走っている途中担任に出くわして「水田くん!?どこ行くの!?」と言われたのも無視した。


……相沢!相沢!!


さよならってなんだよ。

最期ってなんだよ。


そんなの、俺は認めないっ!!



「……はぁはぁ……相沢っ……死ぬな……っ!」



頼むから死なないでくれ……!!


お願いだ……!

俺の前から消えないでくれ。


相沢の前じゃもう絶対辛そうな顔なんてしない。


ムリに笑わなくてもいい。

声だって、急がなくていい。


そのままの、相沢でいいから。


……俺から離れていかないでくれ。


離れて行くな。


もう間違えない。

もう君に辛い想いさせないと誓うから。