でも本当に冬樹が大好きなの。
大好きなんです。
この気持ちだけは私の中で温かく優しい光でした。
でも、私は弱かったみたい。
冬樹みたいに強くはなれませんでした。
明日を迎えるのが怖いんだ。
たくさん話しかけてくれてありがとう。
たくさん優しくしてくれてありがとう。
たくさんの幸せをありがとう。
大好きな冬樹に、私から。
最期の手紙です。
いっぽう的に伝えるだけ伝えてごめんなさい。
こんな身勝手な私を許してください。
もし願えるのなら。もし叶うのなら。
また、冬樹に会って、恋がしたいな。
さようなら。忘れないよ。
相沢 優夜より】
ポタッ…ポタッ…ポタッ。
手紙に涙が足あとを残していく。
俺の涙の前にも文字を滲ませたあとがいくつもあった。
泣きながらこの手紙を書いたのか……?
どうして俺にその苦しみわけてくれないんだよ。
手紙を持つ手が震えて、チカラが入る。
……なんだよ。なんだよ。
ぜんっぜん意味わかんねぇーよ!
相沢……!!
ガタタッ……!と席を立つ。
「……冬樹?」
急に立ち上がった俺に驚いたように仁が俺の名前を呼んだ。



